「親子3代の冒険物語」天空シリーズの名作ドラクエ5の魅力を語る

 昨今ドラゴンクエスト3HD―2Dリメイク版が発売され話題となっていますが、ドラゴンクエストは私も大好きなシリーズで、発売される度にワクワクと冒険の旅に連れて行ってもらいました。
 その中でもドラゴンクエスト5天空の花嫁(以下、ドラクエ5)は、親子3代にわたる物語や結婚という人生の重大イベントに加え、仲間モンスターシステムの導入など非常に印象に残る作品でした。
 ドラクエ5は、1992年にスーパーファミコン用ソフトとして発売され、日本のRPG史における傑作として多くの人々に愛されています。その魅力は、壮大な物語や個性的なキャラクター、革新的なゲームシステムにあります。この作品が多くのプレイヤーの心をつかみ、ドラクエファンに語り継がれているのか、その魅力を詳しく見ていきましょう。

Ⅰ.発売当時の背景

 ドラクエ5が発売された1992年といえば、家庭用ゲーム機の進化が目覚ましい時代であり、スーパーファミコンは当時の最新ゲーム機で、美しいグラフィックや多彩な音楽表現が可能でした。一方で、RPGの世界では現在まで続く「ファイナルファンタジー」シリーズなど、強力なライバルも存在していました。
 そんな中、ドラクエ5は天空シリーズ第2弾として、初のスーパーファミコン作品で登場しました。過去のタイトルはファミリーコンピュータでの発売でしたので、スーパーファミコンでの発売はプレイヤーとしての期待値が非常に高いものでした。キャッチコピーは「愛がある、冒険がある、人生がある」。

Ⅱ. ドラクエ5の魅力

魅力その1:親子3代にわたる壮大なストーリー

 ドラクエ5の物語は、主人公が父親と旅をする少年時代から大人になり、さらには結婚という重大イベントを経て子供を持つという、親子3代の壮大な人生を描いています。
 この「親子3代」というコンセプトは、当時としては非常に斬新だと感じた記憶があります。
 少年時代は父親と共に旅をし、父の背中を追いかけながら成長します。その後、自分自身の力で運命に立ち向かう青年時代を迎えます。そして運命の人と出会い結婚し冒険を続け、後半は主人公が父親として、成長した子どもたちと冒険する物語が進みます。
 このように、プレイヤーが主人公とともに時間の流れを感じることで、物語への没入感が非常に高まり、家族愛や親子の絆といったテーマにより、物語がプレイヤーの心に深く刻まれるものでした。
 ドラクエ5では、子供がダメージを受けると即座に父親が回復してくれましたが、少しぐらいは平気なのではと思うくらい過保護気味な父親でした。現在の私は子供がおり、怪我や病気には過保護気味になってしまう気持ちが良くわかります。ゲーム内のキャラクターではありますが、子供思いの良い父親だったなと感じます。

魅力その2:仲間モンスターシステム

 ドラクエ5では、敵として登場するモンスターを仲間にすることができる「仲間モンスターシステム」が導入されました。このシステムにより、プレイヤーは自分だけのオリジナルパーティを作り上げる楽しさを味わえるようになりました。
 スライムやゴーレムといった仲間になりやすいモンスターから、はぐれメタルのようなレアモンスターまで、多彩な仲間モンスターが用意されています。
 それぞれのモンスターには固有の能力や個性(名前も)があり、レベルを上げて強化するなど、どのモンスターを育てるかという選択もプレイヤーの自由です。このシステムは後のシリーズにも多大な影響を与えました。
 また、モンスターには仲間になりやすさがあり、仲間になりにくいモンスターは本当に仲間になりません。(私自身は、ヘルバトラーというモンスターを仲間にするため、ひたすら倒し続けましたが、リメイク版を含め現在まで仲間にすることはできていません(泣))そのため「このレアモンスターが仲間になった!」という瞬間の喜びは、くじにでも当たったかのように格別です。
 仲間モンスターは戦闘で活躍するだけでなく、レベルを上げて成長させることで新たな呪文や特技を覚えることもあり、どのモンスターを育てるかによってパーティの戦略性が変わります。
 さらには、序盤で仲間になりやすいスライムナイトは物語終盤まで頼れる仲間となり、スライムなどはレベルが上がると強力な特技を覚えるなど、モンスターごとの活躍の場面も多彩です。プレイヤーは自分のプレイスタイルに合った仲間を見つける楽しさを味わえます。

魅力その3:結婚イベント

 ドラクエ5のもう一つの大きな特徴は、結婚相手を選ぶという、現実世界でも大きなイベントがゲーム内で体験することになります。主人公は、ビアンカとフローラという2人の女性(後のリメイク作品では、デボラを加えた3人となる)から結婚相手を選ぶことになります。
 この選択は物語の進行やキャラクターの関係性に大きな影響を与え、後に誕生する子供にも変化が見られます。
 どちらのキャラクターも魅力的であり、それぞれに異なる背景や性格が描かれています。この選択はプレイヤー自身の価値観や感情を反映するものであり、当時はセーブをしてじっくり頭を悩ませながら考えた記憶があります。
 ビアンカ派かフローラ派かという論争は、発売から30年以上経った今でも話題にあがるくらいです。ちなみに私はビアンカ派です。

魅力その4:音楽とグラフィック

 ドラクエ5の音楽は、すぎやまこういち氏が手掛けた壮大で美しい楽曲が特徴です。特に、オーケストラアレンジされた「序曲」や「戦闘曲」は、多くのプレイヤーに感動を与えました。また、スーパーファミコンの性能を活かしたグラフィックは、キャラクターやモンスターの表情豊かなデザインが際立っています。

Ⅲ.現代でも愛される理由

 ドラクエ5は、そのストーリーやゲームシステムが色あせることなく、現在でも多くの人々に愛されています。
 2004年にはPlayStation2版が、2008年にはニンテンドーDS版がリメイクされ、さらにスマートフォン版も配信されています。それぞれのプラットフォームで新たなファンを獲得し続けています。特にPlayStation2版は、私の中では最高のグラフィックと音楽と操作性でNo.1だと思っています。今でもあのクオリティ以上(PlayStation5かな)でリメイクされないかと期待を続けています。

Ⅳ.私の思い

 ドラクエ5は、その独自性と深いテーマ性で、多くの人々の心に残る作品だと感じています。親子3代の物語、仲間モンスターシステム、結婚イベントといった要素が、プレイヤーに新しいゲーム体験を提供しました。
 もしまだプレイしていない方がいれば、この機会にぜひ手に取ってみてください。ドラクエ5の世界で、あなた自身の物語を紡いでみてはいかがでしょうか。

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